Ubie に入社しました。

nerocrux です。

Ubie という医療系スタートアップに基盤開発エンジニアとして入社し、もうすぐ 4 か月が経ちました。 今日は Ubie に入社することを決めた理由や、基盤開発エンジニアとして実際に Ubie で働いてみてどうだったかを振り返りたいと思います。

Ubie は現在 300 人弱の従業員が所属しており、あまりスタートアップとは言えないかもしれませんが、私のキャリアの中で経験した会社の中で Ubie は一番規模が小さく、働き方も完全にスタートアップになっていると思います。

本記事を通して、大手企業からスタートアップに転職して、自分のキャリアの新しい可能性を探ってみたい方の参考になれたら幸いです。

経歴紹介

私の経歴は大まかに以下となります。

一社目はグリー株式会社で、主にソーシャルゲームのバックエンドサーバーの開発を開発しました。主な技術スタックは、PHP / AWS (EC2, DynamoDB, MySQL) を使ってまして、C# (Unity) も多少使いました。

二社目は株式会社メルカリで、認証基盤の開発をしていました。メインで使う言語は Go に変わり、インフラは GCP (Kubernetes / Spanner) に変わりました。仕事内容としては、主に To B / To C 向けの OpenID Connect に基づく認証認可・ID 連携の関連システムの開発/導入/運用、または社内のマイクロサービス基盤のための認証認可とアクセス制御の仕組みの開発でした。

三社目は日本マイクロソフト株式会社で、主に Azure AD というエンタープライズアプリケーション向けの認証 IaaS のサポートエンジニアの仕事をしました。

Ubie に転職した理由

私が転職する際に会社を選ぶ際に、主に以下 3 つのポイントで判断しました。

  1. 自分のやりたいことができる環境であるか。
  2. 一緒に働く人のスキルや人間性
  3. 会社全体的な雰囲気、働きやすさ、成長性等。

Ubie は上記 3 つの会社選びポイントに一番合いましたので、Ubie へ入社することにしました。それぞれについてもう少し詳しく説明させていただきます。

1. 自分のやりたいことができる環境であるか。

私はここ 4、 5 年間ずっと認証認可に関連するシステムの開発等に関わってまいりました。具体的にやることとしては

  • B / C ユーザー向けの本人認証のシステムの開発運用
  • ユーザーの権限管理、認可システムの開発運用
  • 外部システムとの ID 連携の仕組みの開発運用
  • 認証ありきの API サーバーを保護するための仕組みの設計、実装等

この分野では 暗号技術や Web / Web セキュリティ等の基礎知識が必要としており、さらに OAuth 2.0、 OpenID Connect、FIDO2(Passkey)等、数多くの標準プロトコル群に対する理解が求められています。仕事としてこの分野は大変ではありますが、非常に魅力的だと感じています。

私はしばらくこの分野から離れるつもりはありませんが、世の中ではこの分野に特化した求人がまだ少ないと感じています。転職活動の時でも、セキュリティエンジニアの求人が多いものの、「認証認可」に関連するシステムの開発運用に特化したポジションはほとんどありませんでした。

Ubie の場合、医療分野のスタートアップ企業として、「AI 問診」というサービスを提供しており、このサービスを通して収集した一般ユーザーの問診データを管理しています。このようなデータは非常にセンシティブで、適切に管理する上、誰(ユーザーあるいはシステム)がどういった条件でデータにアクセスできるかをきちんと制御できるようにしなければなりません。

また、Ubie では「AI 問診」のような To C 向けのサービスのみならず、医師向け / 病院の受診者向けのシステムも提供しており、アクセス主体となる様々なユーザーに対する適切な認証認可を行える必要がありました。また、これらのシステムに対して、(一部法令によって)厳格な要件が課せられています。

Ubie では、セキュリティや認証認可に関連するシステムの構築が Ubie 社のビジネスにおいてとても重要であることを認識しており、そのため認証基盤を開発するチームを設け、「認証技術」に特化したエンジニアを積極的に採用していました。

私は入社前に Ubie の認証基盤を担当するエンジニアと何度も話したことがあり、この会社がやりたいことは自分のやりたいことと一致していることを確認できたことが、入社に決めた一つの重要な要素だと思います。

2. 一緒に働く人のスキルや人間性

会社の同僚とは、一週間のうち 5/7 の時間を共有しますので、この人たちと一緒に働きたいかは非常に大切な要素だと考えています。

Ubie に応募する前から、今後同じチームで働きそうな Ubie メンバーと何度も話す機会がありました。そこで出会った方々のスキルの高さを感じていて、一緒に働くことで自分がさらに成長できそうと感じました。

3. 会社全体的な雰囲気、働きやすさ、成長性等。

Ubie では、カルチャーガイドを公開しており、応募する前に会社の考え方や雰囲気を把握するのに参考になりました。

このガイドは Ubie が求める人物像や、Ubie が採用している組織制度などを非常に細かく言語化しており、理解するには大変でしたが、会社の雰囲気や考え方を掴めるに役に立ちました。その当時非常に印象的だったのは以下の 3 点でした。

  • 権限は極限までに各メンバーに委ねる(当事者意識を重視し、自由度を与える)
  • 効率至上主義(ROI 重視、検査適応重視で素早く方針転換、などなど)
  • 評価なし

正直これらの考え方は当時比較的大きい会社でしか働いた経験のない自分に合うかどうかは全くわからなかったが、更なる成長を求めるスタートアップ企業としてはきわめて妥当な考え方で、「このやり方でさらに成長できそう」「色々大変かもしれないが自分がやりたい仕事をどんどん推し進めできそう」と感じました。

また、Ubie が掲げた「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」というミッションも大変素敵だと感じました。

実際はたいてみたらどうだったか

正直まだ入社して半年も経っていないので、100% 正確にお伝え出来ない部分もあると思いますが、おおむね入社前の想定とは大きくずれていませんでした。

1. 自分のやりたいことができる環境であるか。

この点に関しては、現状ではほぼ満足しています。

自分の職務内容では今のところほぼ 100% 認証基盤にコミットしていて、既存のシステムの改善をしつつ、社内のマイクロサービス基盤向けの認証認可の仕組みを設計・実装・普及活動をしています。

ただ Ubie は事業が成長しているなかで、開発人員はまだまだ足りていなし、自分のスキルと工数に限界があるため、やはりもう一名認証認可やセキュリティに強い基盤系エンジニアを採用して、一緒に働けたらいいなと考えています。

2. 一緒に働く人のスキルや人間性

Ubie では、各分野での専門性の高い、シニア(年齢的ではなく)な人たちが集まっていまして、自分が詳しくない分野で相談が必要な場合、専門性の高い人とすぐに相談ができるのが非常にいい体験だと思います。

また、Ubie でのコミュニケーションがフラットで、どのチームと話すのもハードルが低いと思います。 仕事上全く関わりのない人にいきなり Google Meet の招待を送っても全く問題ないのは、個人的にはポイントが高いです。

3. 会社全体的な雰囲気、働きやすさ、成長性等。

ウィズコロナの時代ですが、Ubie では出社するかどうかを自由に選択可能です。出社するメンバーは少なくありませんが、自分は引き続きリモートワークになりますので、Ubie 社の雰囲気は完全に把握していないかもしれません。

印象としては

  • 自由だが、自律的に、のびのびと働いている人が多い
  • 事業が伸びていて、上場に向けて士気が高い & 忙しい
  • 仲がいい、仕事終わったあとの時間も楽しんでいる

また組織制度に関しては、Ubie では「ホラクラシー」と呼ばれる分散型組織統制手法を導入しており、今まで馴染みがなかったため最初は戸惑いましたが、3 か月くらい経った時点でなんとなく雰囲気を把握しまして、面白い制度だと思いました。 ただこの制度もすべてのメンバーに強い当事者意識が求められており、言われた通りのことをこなす人には向いてないかもしれません。

最後に

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。

Ubie に入社してまだ 4 か月しか経っていませんが、働きやすい、これからでも可能性が非常に高い会社だと感じました。

ぜひ一緒にテクノロジーで医療 DX を推進して、よりよい医療体験を実現しましょう!

We are hiring!

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